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SUPER OverDrive(SD-1) グレードアップ
SD-1をグレードアップしました。
まず、プリント基板を前回のようなTS9との共用ではなくSD-1専用基板にしました。 ほとんどパターンは変わってませんが、一部太く改良してあります。 基本的にTS9とSD-1は回路が同じなのですが、ほんの若干違う箇所があり、 全く同じという訳ではないので、やはりSD-1はSD-1専用にした方がよいですね。 (TS9とSD-1は回路はほぼ同じですが、厳密には部品の定数が違うだけではなく、 出力の調整の抵抗をGNDに落とすのとバイアスに落とす等の違いなどもあります。) また、TS9は以前製作してますが、今後MXRサイズで製作し直すと思います。 次に、以前製作した時にはトーンの可変の感触がオリジナル(BOSS)と若干の差があり トーンつまみを2時方向にするとオリジナルと同じ音色になるという感じでした。 これを改良して、歪み・音色・操作性すべてがオリジナルと同じになるようにしました。 今までは先輩のBOSSのSD-1を借りてましたが、この為にBOSSのSD-1を購入して 徹底的に比較し、同じ音色を再現し、尚且つ音抜け良くモデファイしました。 具体的には2段目OPアンプの出力部分の抵抗値を変更してあります。 このモデファイは音が格段に変わるのではなく、2つを並べて音をよく聞き比べると 分かる人には音抜けが良くなっていることが分かる程度です。 オリジナルの持つ音色を崩さないようにする為です。 また、抵抗器は全て金属抵抗、電解コンデンサは1uFがバイポーラ(2個)、あとはMUSEです。 緑色のがMUSEで音響特性に優れています。 電池が一定以上消耗するとLEDが消灯するツェナー・ダイオードも、万が一の電気の逆流を 防止する整流用保護ダイオードも基板に組み込んであります。 「バイポーラ」というのは「無極性」のことです。普通の電解コンデンサは極性がありますが オリジナルのJAPAN製はバイポーラを使っており、忠実に再現しました。 尚、TIWAN製ではこの1uFに普通の有極性電解コンデンサを使っています。 やっぱりJAPAN製の方がいいですよね。 トランジスタはオリジナルと同じ2SC2240で、グレードもオリジナルのBLで合わせてます。 (数タイプのトランジスタが使われているようです・・・ページ最下部「追記2」参照) コンデンサはEROの「MKT1826」も試しましたが、これには相性がありものによっては良いのですが SD-1(OD-1もですが)にはマイラー・コンデンサが相性が良いです。 むやみに高級なパーツにしても何故か冷たい感じの音になってしまったりするんですよね。 (「プラシーボ効果に惑わされたくない」という思いがあるからでしょうか?) マイラー・コンデンサは耐圧100Vのものを使用しています。 ポットも基板に固定でこれはギターダー定番の方式ですね。 これで基板もケースにガッチリ固定されます。 なお、基板はプリント基板が完成した段階で銅箔面保護のためにフラックス処理をし、 ハンダ付け後にはフラックスを除去してからハヤコート処理を施しています。 これによりハンダ面を湿気やほこりから守ります。 組み込んで完成です。 スイッチはCLIFFの9Pで完全トゥルー・バイパスを採用。 ジャックも信頼のスイッチ・クラフト製で耐久性・伝導性が抜群です。 さて、音のほうも満足いく逸品です。 一度これを使って慣れると、もうBOSSのSD-1は使えなくなります。 マーシャル等でバッキング用に歪ませた音にこれをONにしてソロを弾くと 速弾きに最適な歪みになると共に、絶妙で心地の良いアタック音もブーストされてきます。 歪みとの相性がとても良いです。 SD-1の上級モデルです。 2005.2.28 (追記) 2005.○月○日 出力系のモデファイから、若干歪みを強くしたゲイン系のモデファイに変更しました。 このモデファイによる歪みの量は若干増えただけで、 今まで以上にはっきりした輪郭の抜けの良いアタックになりました。 (追記2) 2013.11.20 この記事をUPした当時に確認したものはトランジスタが2SC2240-BLでしたが 現在私が所有しているJapan製/ACA-100仕様のSD-1にはランク違いの2SC2240-GRが付いています。 また、BOSSのサービスマニュアルには2SC732TM-GRと記載されています。 No.19「BOSS/OD-1 デュアル(4558)バージョンの製作」 でも述べてますが、 初期のトランジスタは2SC732だったようですが、生産時期によって使用トランジスタが異なっています。 |
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