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No.10「BOSS/OverDrive(OD-1)の製作」
今回はBOSSの名機、OD-1の製作です。
トーンも付いてないのにSD-1より高く売買されてたりします。 俗に言う「プレミアが付いてる」ってやつですね。 これはなんと4回路入りのクワッドOPアンプを使っていて、 オリジナルのOPアンプは「RC3403」です。廃番品です(汗) しかしここで諦めてはいけません。BOSSも途中からOPアンプを変更してます。 後機種は2回路入りのデュアルOPアンプ(4558)を使うようになってます。 メーカーは平気で内緒でパーツを変更します(爆) でもどうせなら初期ものを製作したいですよね。クワッド型のやつね。 幸い現在でもクワッドOPアンプは入手できます。 ということで、「TL074CN」を選びました。 おぉ、これはどこかで見たような・・・ そうです。sobbatのDB-2がこれを使ってます。で、回路図を見ると・・ おぉ、これまたどこかで見たような・・・ そうです。sobbatのDB-2の回路とかなり、かなり同じような回路です。 トーンさえ除けばほとんど同じかな?まぁそうでもないか・・・(笑) いや、似てるなぁ(爆) そもそもOPアンプには使い方の例が基本としてあるのでみんなそれってとこか。 音は違うでしょうね。sobbatはトーンでOPアンプを2回路分追加してるんで。 ま、いっか。そんなことは(苦笑)はい、次! ではプリント基板を作りましょう。パターンの基本設計は2時間ほどで出来ました。 4回路入りのOPアンプはピンが14個もあります。 これがMXRサイズに収まるのか・・・?と思いましたが、収まりました。 あぁ良かった・・・ 私はプリントパターンの設計が好きです。 難しい迷路をパズルのように解くゲームみたいで楽しいですよね。 あと、パターンが出来上がったらプリントアウトして 回路図とプリントパターンを蛍光ペンで照合していくんですけど、 ゆっくりコーヒーを飲みながらその作業をやる時間が至福の時です。 私は今まで製作したものすべてをマニュアル化してます。 部品の配置図やらプリント・パターンやらをファイルにして。 これは性格でしょうか(笑)時間もかけて丁寧にファイルしてます。 ファイルし終わってから製作にかかるんですよ。 「ふーぅ、やっと作れる。」みたいな感じで(笑) だから早く作りたくてしょうがないんです。なのですぐに作り始めました。 そしたら・・・・ここにUPする基盤の写真も撮らずに作ってしまいました(汗) ってなことで組込みの途中で撮影しました・・・ 多分ポットを基板に固定する方式だからでしょうけど、14ピンの配置と ポットの配置がまず先に決まってるのでレイアウトに苦労します。 抵抗器を立てたりしてうまくレイアウトしてるのですが、 今回はこれまた0.1uFの大きなコンデンサが2個、ギリギリの配置です。 抵抗器と抵抗器の狭いスペースで、さらに横には0.047uFのコンデンサがピッタリと くっついてます。100uFの電解コンデンサもギリギリです。 見た目ではもっと余裕を作れそうですが、ポットの端子6本とLEDを基板に付けてるので これらは場所を動かす訳にはいかないのですぅ。ケースの穴に対応してますからぁ。 まぁ収まったんだから良いんですけどね。神業ってほどじゃないですが(笑) いつもそうですが、OPアンプはまだ乗せません。 すべてハンダ付けして組み込んでから一番最後に乗せます。熱に弱いからっていうこともあります。 あと、ソケットにしておくと後で他のOPアンプに交換出来るんですよね。 ケースへの組込みが全て終わったらOPアンプを装着します。 「人造人間キカイダー」でいうところの「良心回路」ってとこでしょうか(笑) 今はエフェクターを製作してますけど昔は会社でロボットを作ってたんですよ。 ロボットっていっても闘うヒーローじゃなくて産業用のロボットですけどね。 100Vや200Vの電源でセンサーを百何十個とシリンダーなどをいっぱい使って。 改造だとかいって図面渡されて、機械の中にもぐって配線工事とかもしてました。 このHPも一歩間違えたらロボットの製作記事になるとこでした。ちゃんちゃん。 完成です。抵抗器を立てていることと電子スイッチ回路を取り除いていることで、 基板面積がオリジナルの3分の2くらいに仕上がってます。 アナログスイッチにはスイッチング回路は不要ですからね。これはトゥルー・バイパスにしておきました。 音ですが、おぉ〜っ!SD-1よりもはるかに甘いトーンです。 クリアなアンプに繋ぐと軽くコンプレッションがかかったような、なんとも独特な良い音です。 いつもお世話になってるスタジオの経営者も同席してのサウンド・チェックをしましたが、 マーシャルに繋いで色々なエフェクターと比較しまして、これはズバ抜けて音が太かったです。 太くマイルドで音圧もありアタックもあるという優れものです。 スタジオの経営者さんもこれには驚いてました。 アンプを歪ませてからブースターとして使うとこれがまた良いですね。 単体の歪みよりもアンプの歪みとブレンドするとかなりかっこいいです。 高音弦でソロを弾くと心地よいアタック音が出ます。 このアタック音とマイルドさがこれの個性かな?ミドルを強調したアタック音で SD-1のアタック音もいいですが、OD-1の方が低音よりのアタック音です。 アンプの設定によっておいしい使い方が出来ます。 速弾きのギター・ソロにもブルージーなソロにも良いと思います。 とりあえず普通のパーツで製作しましたが、個人的満足度「大」です(笑) 買おうと思ったら中古で探し回らないと無いですからね。 そうそう、今までの製作を見てて気づきました? 配線材のほとんどが錫メッキされた銅の単線を使ってますが、 その絶縁皮膜にカラーの収縮チューブを使ってて、青、赤、黄色なんです。 これはトップページのギターダーのロゴの色もそうなんんですが 善の青と悪の赤、そして、善と悪に葛藤する黄色を表しています。 後に、抵抗器は全て金属抵抗、電解コンデンサはMUSE、 ジャックはスイッチ・クラフト、スイッチはCLIFFで完全トゥルー・バイパス仕様に変更しました。 2005.2.18 (追記) 「GUITARDER OD-1 QUAD」は銀ネジ・スケルトンスイッチ・RC3403搭載の初期型と比較しました。 DRIVEの可変ニュアンスに若干の差がある程度で、音質的には同じです。 オリジナルの音質を保ったままトゥルーバイパスの効果が得られます。 なお、ギターダー製品販売当時「GUITARDER OD-1」には数種類がありました。 ・「GUITARDER OD-1 QUAD」・・・オリジナルOD-1と同じ音 ・「GUITARDER OD-1 MOD」・・・オリジナルOD-1よりず太くてパワフルなブースター・タイプ ・「GUITARDER OD-1 QUAD」は「GUITARDER OLD QUAD-1」にネーミングを変更。 ・「GUITARDER OD-1 MOD」は「GUITARDER OLD QUAD-2」にネーミングを変更。 |
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