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No.13「Ibanez/TUBE SCREMER(TS9)の製作 part2」
(Tone Screamer)
今回はTUBE SCREMER(TS9)の製作part2です。
以前にも製作して紹介してますが、その時はMXRサイズじゃなかったし トゥルーバイパスにもしてなかったのでもう少しちゃんと(ちゃんと?笑)製作しようと。 まずはプリント基板の製作ですね。 これはSD-1の回路とほぼ同じで定数が違うだけのようですが、厳密には一部違いますね。 どこが違うかというと何箇所かの抵抗をGNDに落とすかバイアスに落とすかの違いがあったりします。 違うとはいっても入力インピーダンスを決定する抵抗などはGNDでもバイアスでも効果は同じなので、 どちらでもいいのです。うん。 なので、この若干の差はあるけども実は同じ回路とみなして良いと思います。 (定数は全然違いますけどね) 何故このような差があるかというと、おそらくどちらかがパクったのでしょう。 で、全く同じではマズイだろうということで「どっちにしてもいいところ」を変更したのかと。 考えすぎですかね?(笑) 他にもやろうと思えば抵抗器を2倍の値にして2本を並列にすれば同じになりますが(笑) 「100KΩ1本」と「200kΩ2本並列」はどちらも100kΩですから。 ただ1/4wの抵抗器で2本並列にすると1/2wになりますけどね。 ワッテージが大きい方が音も太くなると言われてますが、いかがでしょう? どっちが最初に開発したか分かりませんが。 でもSD-1はOD-1にトーンを加えた回路なのでOD-9やTS9よりSD-1のが先か。 あ、発売日はどうだっけ? ぉぉ、余談が多すぎました。 そんなわけで以前設計したSD-1のパターンを利用してそれを修正しながら製作しました。 危うくSD-1のデータに今回のTS9のデータを上書きしてSD-1のデータが無くなっちゃうとこでした(汗) 回路図上はGNDがバイアスに変わるだけでもパターン上ではかなりの変更になりますね。 もう迷路とかパズルとかすごく得意になったんじゃないかと思います(笑) で、出来たのがこれです。 ふむ。どうも「TS-9」って書いちゃうんだよなぁ。 本当は「TS9」なんだけどなぁ・・・ 「TS9」と「TS-9」の違いって譲れないものがありますか? まぁいっか。本家MAXONのは「OD-9」だし。 (TS9はOD-9のOEM製品です) サービスでハイフン1本付けといたから!(笑) ではでは部品を実装します。 黄色いコンデンサは積層型ポリエステルフィルムでShizukiのSMEシリーズです。 オーディオグレードで何気に気に入ってます。 電解コンデンサは高音質なMUSE-FXとSMEのバイポーラ型電解コンデンサを使用しました。 今のところベストな電解コンです。 んで、組み込んで完成です。 「Tone Screamer」と名づけました(笑) OPアンプは個人的には「4558DD」が好みなんですけど、 あえてTS9には定番の「4558D」にしました。 「D」とか「DD」っていうのはグレードのことで「D」のローノイズ選別品が「DD」なんですけどね。 ちなみにメーカーは音で「4558D」を選んだわけではなく、 デュアルタイプの汎用で入手し易い安価なものが「4558D」だったわけですね。 また、同じ「4558D」でもメーカーごとに出してて、日本製のエフェクターはほとんどがJRC(日本無線)製です。 BOSSもIbanezもMaxonもギターダーも「4558D」を使うなら「JRC 4558D」ってな感じです。 またまたちなみにNJM(新日本無線)っていうのもあって「NJM 4558D」っていうのがありますが、 これは日本無線が後で新日本無線を発足させて、OPアンプなどの半導体は新日本無線で取り扱うことにしたようで、 「JRC 4558D」と「NJM 4558D」は呼び方が違うだけで同じものです。 えとー、まぁつまり正式な製品名は「NJM 4558D」なんだけど、それに表記してあるのは「JRC 4558D」みたいで。 ややこしいな・・・ あとね、リシューもので「TA75558P」っていうOPアンプを乗せたTS9もありますけどね。 これは東芝のOPアンプなんですよ。回路的には同じ4558なので、音もかなり近い互換品です。 何故変更したのかって?仕入れ単価が安かったからじゃないですか? メーカーは平気で内緒で仕様を変更しますよね(笑) さてさて音ですが。 手元にあるTS9(1st Reissue TA7558搭載)と比べてみました。 うーん、まず同じ音ですね。 どう頑張って比べても同じ音ですね。 ただ延々と比べているうちに、若干Tone Screamerの方がハッキリした音っていうんですか? 低音の曇りが取れたように感じます。 入力インピーダンスを元の510kΩから1MΩに変更してますが まずそれは音には影響ないのでコンデンサの違いと金属抵抗による差でしょうかね。 この2つの音の違いはマニアなら分かるでしょう、という感じのレベルです。 この微妙な違いが分かる人、どれだけいるかな? ただ完全トゥルーバイパスのTone Screamerの方がOFF時の音痩せがないのは間違いないですね。 あ、入力インピーダンスを1MΩにしたのは(様々なギターを繋ぐという意味で)電気的にも良いし、 BOSS社製品も古い一部のエフェクターを除いてほとんど1MΩになってるし。 繋ぐギターのボリュームポットが絶対に誤差のない500kΩ以下のものであれば510kΩでもギリギリOKですが。 入力インピーダンスの話をすると長くなるのでまぁそういうことで(笑) それにしてもこの中音域、クセになりそうです(笑) 2006.4.25 |
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