「GD900Dアナログ・ディレイ&ドライブの製作」
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No.25「GD900Dアナログ・ディレイ&ドライブの製作」


途中まで記事を書いて放置し、UPし忘れていました。かなり以前に製作したものですが・・・

 以前の記事でアナログ・ディレイの回路について実験機を製作したことにより、
BOSSのDM-2の製作と調整については完璧に出来ることを確認したわけですが
DM-2だとディレイ・タイムが300msまでしかないこともあり、全体的に回路を見直しして
各デバイスへの供給電圧を全面的に変更するとともに、
ディレイ・タイムをMaxonのAD900と同等の900msまで伸ばすべく、BBD周辺の回路も変更しました。

また、トランジスタ3段によるディスクリート・オーバードライブも組み込みます。
これは、何度もシミュレートと実験を重ねながら設計したオリジナル回路で
歪みはダイオード・クリップではなく、本物のフルボリュームと同じ原理の歪みであり、
それでいてファズのように音が潰れたりこもったりすることなくザクザク歪むタイプの
クリーンから一発でヘヴィなサウンドを生み出す本格オーバードライブです。

マルチ・エフェクターというか、ダブル・エフェクターですね。
基板は2枚に分けました。







電解コンデンサを最小限にしました。



国産のTO-92パッケージのトランジスタは全て廃番ということもあり
まぁストックもかなりあるしまだ入手可能だし、チップに移行すれば済む話ですが
今回は実験的にUTCという台湾のメーカーの1815を使ってみることにしました。



20個ほどhFEを測定してみましたが、特にバラツキもなく
GRランクでhFE200〜400ですが、どれも240〜260で安定しています。

こちらも実験的に10μFの積層セラミック





実はここまで書いておきながらずーっとUPしないまま放置してしまいまして

オーバードライブ回路なんかはさらに改良が進んでいて、もうこれは使ってません。

とりあえず内部はこんな感じで、この基板では改良実験でコンデンサの定数を変更してますが
もう基板自体も大幅に変更していて、現在はトランジスタの数ももっと増えています。






あと、実験的に使った10μFの積層セラミックですが、何故“実験的”に使ったのかというと
容量抜けがひどくて実測で5.5μFくらいしかなかったんですよ。
これは、


『メーカーでは製造初期において規格を満たしていることを根拠に10μFとして販売しておりますが
 1000時間で約10%の容量減少となります。』


とのことで、どうやら仕様みたいです。


結果としては、このエフェクターの用途であれば何ら問題なく使えることは使えるのですが
今後の使用はちょっと考えようと思います。



外観はこんな感じになりました。

ディレイ・タイム900msのアナログディレイ+トランジスタ・オーバードライブです。
オーバードライブはザックリ歪むヘヴィ・メタル仕様です。

クリーンセッティングの状態のアンプからこれ1発でヘヴィに歪みます。



このあとアナログディレイは若干の変更をしてあって、
オーバードライブは大幅に改良が進んで現在はトーン回路を追加しています。

そうだ。
改良が済んだら製作し直してからUPしようと思って途中で放置してあったんだ。

まぁこれはこれで一度この状態で記録をとっておくということで。

2014.11.21

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